2015年1月から始めた、Vocal Recordingのノウハウを使ったトレーニングクラスVOX REC TRAINING COURSE(VRTC)は少しずつだけど着実に生徒も増え、成果も着実に上がっているように思います。

序論 ぼくの持論

1. 適切なキーの設定の是非

2. スタジオを自分の場所にするということ

3. プレイバックして客観的に自己分析すること

4. 創造的である事

5. まとめ(ボイトレではなくヴォーカルディレクション付きレコーディングワークショップ)

追記. 体験レッスン、システム、アクセス、連絡先

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序論

ぼくの持論としては『アーティストはライブとレコーディングをバランス良く経験する事で確実に成長する』というものです。

ライブの集中力のあり方とレコーディングのそれとはだいぶ種類が違います。分かりやすく言えばライブでは大きな流れの中での集中力であり、レコーディングは短い時間を最大の集中力でやりきる事が出来ないといけないのです。一般的に言えば精度の高い演奏や歌唱が要求されアーティスト達はこの作業で感覚を研ぎすましていっているのです。

特にアマチュアのアーティストの中でライブはいいんだけどレコーディングでは本領発揮できない人は多いのだけれど、レコーディングが良くてライブが駄目な人ってあまりいなくないですか?

レコーディングってちょっと前まではなかなかアマチュアの方が出来る環境にはなかったからプロ、それも売れていてどんどんレコーディングの経験を積んでいけた人達が益々上手くなって押しも押されぬアーティストになっていったところはあると思うんです。

でも本当はボーカリストに限らずスタジオでのレコーディング作業を通じてアーティスト、プレイヤー、プロデューサー、エンジニアと言われる人達は音楽や音の秘密を知っていったといっても過言ではないと思います。

そういう訳でぼくはプロと同じやり方のレコーディングをアーティストの卵達に安価に提供する事ができればどんどん音楽の秘密が分かって自分の本来の歌を発見する事が出きるんじゃないかと思ってこのコースを始めることにしました。

そう言う意味ではボーカリストに限らずプレイヤーにも提供出来た方が良いのかも知れないですね。

1. 適切なキーの設定の是非

やってみるとだいたいみなさんは自分のキーではなく、元のアーティストのキーで歌ってるので喉を締め付けてとても聴きづらい歌を歌ってますけどもちろん使用するカラオケの状態にもよるのですが少し下げて歌わせてあげると全然上手に歌えたりします。

まず多くの場合勘違いしているのはアーティストはまず曲が出来たり提供されたら、プロデューサーやアレンジャーにその曲の正しいキーの設定を確認する俗に『キー合わせ』というのをやります。それをちゃんとやってないと結局歌えなかったり歌えたとしてもなんかぬけない声質だったり聴きづらい声質のまま世の中に出る事になるからこの『キー合わせ』と『テンポの確定』は一番最初にやる最も重要な作業です。

アマチュアの方はそうそう自分でオケを作れたりしないのでカラオケを使う事になると思いますけどなるたけ自分のキーに合わせて曲を選ぶかそれなりの技術でキーを上げ下げするのかしたほうが練習という意味に置いてはいいと思います。

2. スタジオを自分の場所にするということ

ボーカルブースやスタジオ自体が自分の場所にして行く必要があります。それはあまりに緊張していたら誰でも自分の本領なんて発揮出来ないからなんですけど、その為には何度もその場所にいることだけのように思います。

最初はマイクの前に立つのが緊張して本領発揮で来たかった人達が今は普通に(それなりに緊張はしてるんだろうけど)マイクに向っていきます。また集中力も付いてきているので緊張のため間違うという事はあまりなくなってきました。

3. プレイバックして客観的に自己分析すること

そして今までは練習すると言っても歌いっぱなしでなんとなく今日は声が出たとか、調子良かったとかいう感じで自己分析出来なかった人達がなにが上手くいってないのかを考えるようになってきています。

今はPro Toolsをはじめ波形をコンピューター上で確認出来るようになり、テープでやってる頃よりずいぶん視覚的にとらえることが多くなってきていてもちろん一長一短あるのですが、いいほうからいうと波形でだいたいその人のウィークポイントが分かるんです。

例えばぼくの生徒を例にとれば来た当初アタック、つまり子音の部分が大きいのだけど母音の肉好きが悪く、勢いはいいのだけど安定感がなかったりして若干聴きづらい感じがしてた子がそのことを指摘してあげると母音の方もしっかり肉好きがでて安定感が出てきました。

母音子音は分かりやすく言っているだけなのであまり気にしないでほしいですが、曲全体の波形を見てもとても安定感のある様子が視覚的に見れるという利点があります。

もちろんぼくは今はなるたけ使わないようにしているピッチ修正の波形でも自分がどんな癖を持っていて、ピッチを当てにいくそのスピードであったり、そのピッチにどうアプローチしてるから上手くその音に聴こえているのか、または聴こえていないのかが良く分かると思いますので、本番では使わなくても研究するための道具としてならとても精度の高いよい道具にもなりますから捨てませんw

4. 創造的である事

これはそのままで毎回2MIXのmp3をその日の成果として持って帰ってもらってたりカラオケ作ったらそれも持って帰ってもらいますが、じゃあ自分はいったいどう歌ったら個性があって良い歌が歌えるのかということを毎週自分なりに考えてレコーディングに来た時はそれを実践してみる機会になります。もちろんそこまで頭が回るという事はもうかなり上級者というか実力が付いてきている証ですが是非その次元まで行って貰いたいですし、チャレンジしては確認する事を続ける事で少しずつ自分の個性を発見していって欲しいと考えてます。

5. まとめ(ボイトレではなくヴォーカルディレクション付きレコーディングワークショップ)

ぼくのところではいわゆるボイストレーニング(ボイトレ)をするわけではないと言う事を理解して頂いたと思いますが、たくさんの優れたボーカリストの歌をディレクションし、OKテイクを創ってきたぼくとの会話やアドバイスのなかにみなさんが各自ヒントになることを見つけていって成長してほしいと願っています。

A-HEAD RECORDS 堤秀樹